転職や退職の節目に、職場の皆さんからいただく餞別は、心温まるものですね。
でも、そのお気持ちにどうお返しすればいいか、少し心配になることもありますよね。
そんな時、どんなお礼が適切かお悩みの方に向けて、適切な返礼のアイデアと、感謝の気持ちを伝えるお礼状の書き方をご紹介します。
餞別を受け取ったら、お礼はどうしましょう?
餞別は、新たなスタートを切る方へのエールとして贈られるもの。昔から「はなむけ」とも呼ばれ、別れを惜しむ贈り物です。
本来は返礼を必要としない習わしもありますが、特に心を動かされるような贈り物をいただいた場合には、お返しを考えるのもひとつの心遣いです。
高価な贈り物の場合は、いただいた金額の半分から3分の1程度のものを、感謝の気持ちとしてお返しすることが一般的です。
ただし、職場全体からの小さな品や花束などに対しては、改めて何かを贈る必要はありませんよ。
お別れの時の感謝を込めた返礼品のアイデア
転勤などで忙しい時期、餞別へのお返しをどうすればよいか考える時間もなかなか取れないものですね。
でも、心から感謝の気持ちを表したいと思う方も多いでしょう。
お忙しい中でも、新しい生活が始まり落ち着いたら、じっくりと返礼品を選んでみてはいかがでしょうか。
お返しには、移転先の地元の特産品や美味しいものを選ぶと、喜ばれることが多いですよ。
その地域ならではの味を楽しんでもらえると、感謝の気持ちもより伝わります。
具体的にどういったお返しがベストなのか考えてみましょう。
職場の皆様への心からのお返し
職場の多くの方々にお返しを考えるときは、個別に包装されたお菓子などが配るのに便利です。
日持ちする商品を選ぶことで、準備にも余裕が持てますし、受け取る方も安心です。
包装紙には「御礼」と記載し、礼状を後日郵送することで、心を込めたお返しとなりますね。
個人へ送る心のこもったお返し
個人宛に心付けを贈る際は、受け取った金額の約半分から3分の1程度の価値のある品物を選ぶのが通例です。
異動先の地元の特産品を選ぶことが多いですが、何を選べばよいか迷ったら、新しい職場の同僚に相談してみるといいでしょう。
これが新しいコミュニケーションのきっかけとなり、時には新しい友人を得ることもあります。
また、美しい包装とお礼状を添えることも、多くの人にお返しをする時と同様に重要です。
新しいスタートに贈られた餞別への感謝のお礼状
お礼状を書く際は、以下のポイントに注意して、相手に敬意を表し感謝の気持ちを伝えることが大切です。
- タイミング: お礼状は、イベントや支援を受けた後すぐに書くことが望ましいです。遅くとも一週間以内には送るようにしましょう。
- 表現の丁寧さ: 敬語を正しく使い、相手に敬意を表す表現を心がけましょう。状況に応じて、「拝啓」や「敬具」のような形式を用いると良いです。
- 個別性: 受け取った支援や贈り物に対して具体的に感謝の言葉を述べることが大切です。一般的な感謝の言葉だけでなく、その人がしてくれたことに具体的に触れることで、誠意が伝わります。
- 清潔感のある用紙と筆記具を使う: 手書きの場合は、清潔でシワのない便箋を使い、インクのにじみや汚れがないように注意しましょう。
- 内容の確認: 文章に誤字脱字がないか、また文脈が適切かをよく確認し、必要に応じて他人に校正してもらうのも良いでしょう。
- 個人的なタッチを加える: 受け取った感謝の気持ちをより個人的に伝えるため、簡単なエピソードを加えたり、将来の予定を少し述べることで、より親しみやすい内容にすることができます。
- 返礼の言及: もし何か返礼をする場合は、その旨をお礼状に含め、何を送るか、いつ頃送るかの概要を記載します。
これらの点を意識することで、お礼状がより心温まるものになり、受け取った方にも喜ばれることでしょう。
参考までにお礼状の例文を2個考えてみました。
拝啓、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度は、私の新たな始まりにあたり、心温まるご餞別をいただき、誠にありがとうございます。送別会にお招きいただき、とても嬉しく思います。皆様のあたたかなお心遣いに深く感謝しております。
共に過ごした時間を振り返りながら、学ばせていただいた多くの経験と思い出に対しても、心から感謝の意を表します。
新天地での生活では、ここで学んだことを活かし、新しい挑戦に積極的に取り組む所存です。今後とも変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。
皆様の益々のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。この度は本当にありがとうございました。
敬具
拝啓、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りしております。
先日は、私の新たな章の始まりに際し、温かい餞別を賜り、心より感謝申し上げます。送別会のお招きにも深く感謝しております。皆様のご厚情に触れ、大変心強く思っております。
これまでの共に働いた日々を思い出し、教えていただいたこと全てに対して、改めて深い感謝の気持ちでいっぱいです。
新しい場所でも、皆様からいただいた知識と経験を生かし、更なる成長を遂げるべく努力して参ります。どうぞ今後とも温かいご支援とご指導をお願い申し上げます。
皆様のご健康とますますのご発展をお祈りしております。この度は誠にありがとうございました。
敬具
※返礼品をお送りする場合は、このお手紙に添えてご案内いたします。
まとめ
普段は、餞別に対してわざわざ何かを返す必要はないものです。
お心が落ち着いた時に、心からの感謝を込めたお礼状を送るのがふさわしいでしょう。
お返しをしようとして高価なものを選んでしまうと、相手に気を使わせてしまうことがありますし、餞別の本来の意味を見失ってしまうこともありますね。
自分のペースで落ち着いた際に、これまでの感謝の気持ちと最近の様子を綴ることで、しっかりとした心のこもったメッセージを伝えることができます。