10キロマラソン、練習なしで完走することは可能だと思いますか?
私は可能だと思います。
もしタイムにこだわらなければ、誰でも10キロの距離を走り切ることができます。
私たちはそういう能力を持っているんですよ。
かつての人々が日々長い距離を歩いていたことを考えると、無準備でも10キロ走れることに、意外と納得がいくかもしれませんね。
実は、フルマラソンも同じように、突然挑戦しても完走できる可能性があります。
この記事では、以下の内容をお届けします。
- 無準備で10キロマラソンを完走する方法
- 初心者向けの平均的なタイム
- 60分以内で完走するためのペースの組み方
練習なしで10キロマラソン、完走できるの?
「練習せずに10キロマラソンを完走できるか」と尋ねられたら、「はい」と私は答えます。
ただし、それはタイムを重視しない場合です。
単に10キロを走るだけなら、特にペースを心配する必要はありません。
しかし、マラソン大会に参加する場合は、制限時間内にゴールできるようペースを考える必要があります。
大会によっては、10キロを1時間20分から30分で走る制限時間が設けられていることが多いです。
たとえば1時間30分の制限時間がある大会であれば、1kmあたり約9分のペースで走る必要があります。
このペースは、早歩きより少し速いジョギングの速度ですから、「速足+ちょっと走る」くらいの感じで制限時間内に完走できます。
大会の制限時間をしっかり確認してからエントリーすれば、練習なしでもゴールに辿り着けます。
ちなみに、このペースでフルマラソンを走ると、約6時間20分で完走できます。
まずは10kmから始めて、将来的にはフルマラソンに挑戦してみるのも素敵ですね。
大会一週間前の過ごし方、どう準備する?
大会が迫ると、どのように過ごすかがとても重要ですね。特に、大会の一週間前は、その日の体調が大きく影響するからです。
いきなり最後の週にトレーニングを増やして記録を伸ばそうとするのはリスクが高いです。
もしトレーニングが不足していると感じても、今から無理をしてはいけません。
多くの方が大会前になると「この一週間で何とかしなくては!」と焦りがちですが、特にフルマラソン初挑戦者の場合、無理なトレーニングよりも体と心の調整を優先すべきです。
最終週は走ることより、その他の準備をしっかりと行うことが大切です。
注意するべき三つのポイントはこちら
- 怪我の予防
- 風邪を引かないこと
- 消化器官の健康を保つこと
この一週間で大切なのは、過度なトレーニングを避け、軽いウォーキングやジョギングに留めておくことです。
レース前日は、実際の走行を想像しながらのイメージトレーニングを重ねる日にしましょう。
トレーニング不足からくる精神的な不安はあるかもしれませんが、過度なトレーニングで怪我をするリスクの方がはるかに大きいです。
大会一週間前は、不安感やストレスを抱えずに、落ち着いて体調を整え、余裕を持って当日を迎える準備をしましょう。
練習ほとんど無しで大会に挑むときのコツ
根性と気合いが必要です!
これさえあれば、フルマラソンの完走も夢ではありません。
しかし、実際には、どのようにして無理なく大会を完走するかが問題です。
これから、大会を乗り切るための具体的なポイントをお話ししていきますね。
大会で一緒に走る仲間の力を借りて
フルマラソンを目指す際、普段のトレーニングでの仲間の支えは計り知れないものですが、実際のレース中も仲間の存在は大きな励みとなります。
経験豊富なランナーやトレーナーと共に走れれば心強いですが、一人で参加する場合もありますね。そのような時は、レース中に自分と同じペースで走っている人を見つけることが大切です。
最初から最後まで同じ人と走る必要はありません。自分のペースに合わせて、近い速度で走る人を見つけて、その人と一緒に走るのも一つの方法です。
声をかけて一緒に走るのも良いですし、ひっそりと後を追うのもありです。
これをする理由は、一人で走っていると精神的にくじけやすくなるからです。気持ちが持たなくなることが多いのです。
マラソンではペースを落としたり、歩いたり、休んだりしても構いません。リタイアすることも自由です。
しかし、仲間と共に完走を目指すことで、あきらめにくい環境が自然と形成されます。
このような環境を作ることで、自分をさらに成長させることができます。
トレーニング不足の時のメンタルの重要性
先にも触れましたが、トレーニングが足りなかったり、初めての大会であれば、途中で体の痛みを感じることは避けられません。
しかし、このような身体的な困難を乗り越えられるかどうかは、個々の精神力によるところが大きいです。
たとえば、「もう足が動かない」と感じた時に、その場でリタイアを選ぶかどうかも、精神的な強さが試される瞬間です。
「ランナーズハイ」という現象がありますが、これは辛い時期を耐え抜くと突然気持ちが晴れやかになり、痛みが和らぐことを指します。
走り続けることの重要性
途中で何度も止まることは、実は足の疲労を招くことがあります。もし足が攣ってしまったら、その場でストレッチをしてみましょう。
実は走り続ける方が、足を休めることにつながるんですよ。
ランニングは基本的に片足で立っている状態が続きますが、ウォーキングは両足が地面につく時間があります。
長時間立ち続けると足が疲れるのと同じで、ウォーキング中の両足が地面についている時間が、実は足への負担を増やしてしまいます。
ランニングでは空中に浮いている足が休まる時間となります。
最初から飛ばしすぎないこと
初心者やあまり大会経験のない方は、周囲のペースに影響されがちです。これが自分を見失い、前半で無理なペースになる原因です。
たとえ日頃からトレーニングしているランナーであっても、最初から最後まで同じペースで走るのは難しいものです。
トレーニング不足の方は特に、初めからゆっくりとしたペースを心掛け、1kmあたり8分台で進むのが望ましいです。
このペースなら後半に疲れることも少なく、無理なく完走できます。
補給食を賢く使う
長時間のマラソンでは、途中でエネルギーが尽きてしまうことがあります。
国内のレースでは、エイドステーションにおにぎりやパン、バナナなどが用意されていますが、消化に時間がかかる固形物よりも、吸収が早いゼリー状のサプリメントを活用することをお勧めします。
これは胃への負担も少なく、効率的にエネルギーを補給できます。
エネルギー補給はスタートしてから定期的に行うことが重要です。
後半になると体の内臓が疲れてしまい、食べ物を受け入れにくくなるためです。
食べられるうちにしっかりと食べておき、筋肉痛の回復にも役立てましょう。
10キロマラソン初心者の平均タイムについて
10キロマラソンに挑む初心者の平均タイムをお伝えするために、「第25回群馬県民マラソン」のデータを基に分析しました。
参加者を上級者、中級者、初心者に三等分し、それぞれの平均タイムを見てみましょう。
男性の初心者は平均して10キロを1時間12分9秒で完走しています。
このカテゴリーでは最速が1時間3分、一番時間がかかったのが1時間42分でした。
平均タイムからもわかる通り、1時間を切るにはまだ道のりがありそうですね。
10キロマラソンへの挑戦自体が大きな一歩であると言えるでしょう。
女性の初心者では、平均タイムは1時間19分29秒です。
こちらのカテゴリーでの最速は1時間11分、最も長かったのが1時間48分となっています。トップのタイムを見ても、1時間を切るにはさらなる練習が必要かもしれません。
週に3回のランニングを続けることで、走ることへの適応が進み、成果が見えてくるかもしれませんね。
60分を切るための10kmマラソンのペース配分
10kmマラソンで60分を切る目標を持つなら、1kmあたりのペースは6分以内が必要です。一貫したペースで走ることが、目標達成の鍵となります。
大会の舞台では、自分より速いランナーに囲まれることが多く、スタート直後から速いペースで進むランナーがいます。そのため、序盤で無理をしてしまいがちです。
他のランナーに影響されず、自分のペースを守ることが大切です。
他のランナーに追い抜かれることもありますが、それに惑わされず自分の計画通りに進みましょう。自分のペースを乱すと、前半で体力を消耗し後半のペースダウンにつながります。
【方法】60分切りへの準備とトレーニング
60分を切るためには、1kmを5分台で走るスピードと、そのペースを維持できる持久力が求められます。
一見、大変なトレーニングが必要と思われがちですが、基本的なジョギングから始めましょう。
まずはジョギングで10km走ることに慣れてください。徐々に体が慣れてきたら、6分30秒から6分50秒のペースで走れるようになります。
その次のステップとして、少しペースを上げて6分から6分30秒の間で5kmから10kmを走ってみましょう。
この練習を繰り返すことで、徐々に体がこのペースに慣れ、60分切りが自然と目指せるようになります。
まとめ
10キロマラソンは、練習無しでも完走は可能です。
1時間30分の制限時間がある大会であれば、「早歩き+ちょっと走る」でゴールに到達できます。
しかし、目標時間を設けてチャレンジすることで、より達成感のある走りが期待できるでしょう。それでは、目標に向けて頑張りましょう!